窓の防犯対策はしていますか?
警察庁の「住まいる防犯110番 手口による侵入」によると、侵入口として非常に多いのが窓です。
侵入手口として無締り(鍵を閉めていない)の次にガラス破りが多いとされています。
侵入対策にはホームセキュリティ導入が効果的ですが、その他にも有効な防犯対策があります。
本記事では警備会社に十数年勤務した経験をもとに、窓侵入の4つの手口と7つの防犯対策を説明します。
手のかかる対策もありますが、一度実践しておけば安心してすごせる防犯対策になります。ぜひ最後まで読んでみてください。
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窓侵入の主な4つの手口とは?
窓の侵入ではガラスを破ることが主な手口です。主なガラス破りの手口3つを紹介します。
ポイント
- 焼き破り
- こじ破り
- 打ち破り
- 突き破り
1.焼き破り
バーナーなどで数秒間ガラスを熱した後、水や瞬間冷却スプレーで急速に冷却しガラスを割る手口です。
温度差によって割れるガラスは、割れる際に大きな音がしません。
2.こじ破り
ガラスと窓枠の境にドライバーや金具を差し込んで、数カ所ヒビを入れてガラスを割る手口です。
ガラスカッターを使って切り割る手法もあります。
クレセント錠(窓の引っかけて止めるタイプの錠)付近のガラスに指が入る程度の小さな穴を開けそこから解錠します。
短時間でガラスを割ることができ、音もそれほど大きくありません。

クレセント錠は気密性や防音性を高めてくれるため、窓の鍵として広く普及しています
3.打ち破り
バールやトンカチでガラスを叩き割る手口です。
大きな音がでますが、技術は不要で一般的なガラスは一瞬で割れてしまいます。
ガーデニング工具などその場にある物を利用して割られるケースもあります。
4.突き破り
アイスピックやドライバーなどでガラスに小さな穴を開け、クレセント錠レバーを突き倒す手口です。
クレセント錠のロック機構を使用していない窓は開けられてしまいます。
短時間で工作ができ音もそれほど大きくありません。
窓の防犯対策で必要なこと
警察庁「住まいる防犯110番 侵入者プロファイリング」では犯行をあきらめさせるには時間が重要とされています。
- 犯行に5分以上時間がかかると侵入者の約7割はあきらめる
- 10分以上かかると侵入者のほとんどはあきらめる
いかに時間をかけさせ侵入をあきらめさせるかが重要になってきます。
まずは短時間の外出であっても施錠をしてかんたんに開かないようにすることが大切です。
さらに戸締りをしたとしてもガラスを割って侵入されてしまう可能性があるので、窓のガラス破り対策が必要となってきます。
2階も同様に防犯対策が必要となります。不審者が登ってくる対策も含め別記事にまとめました。
2階ベランダ窓の対策はこちらにまとめています。
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すぐにできるベランダの防犯対策!防犯グッズをつかった7つの対策とは?元警備員が解説します
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また玄関の防犯対策についてはこちらに記事をまとめています。
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その玄関の防犯対策は大丈夫?6つの手口と7つの防犯対策
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窓の防犯7つの対策
ガラス破りの際には侵入者にいかに時間をかけさせ侵入をあきらめさせるかが重要です。
時間をかけさせ侵入を諦める窓にするには実際にどのような対策が必要でしょうか?
被害の多い窓の防犯対策として7つを説明します。
ポイント
- 防犯フィルムを貼る
- 防犯ガラスにする
- 二重窓にする
- 雨戸やシャッター、面格子の取り付け
- クレセント錠を防犯性の高いものに交換する
- 補助錠を付ける
- 窓用防犯ブザー、窓用センサーライトの取り付け
1.防犯フィルムを貼る
防犯ガラスよりもリーズナブルでほとんどの窓に取り付けられます。
防犯フィルムを貼ることによって破れにくくし、打撃音で侵入を諦めさせることができます。
地震の際のガラスの飛散防止になります。
ホームセンターでも売られていますが、フィルムの厚みにも注意して選んでください。
鍵の周りだけ貼るタイプのものも販売されていますが、そこの部分だけ避けて破られることがあります。
全面に貼る厚みが350μ以上の防犯フィルムがよいでしょう。
CPマーク認定された防犯フィルムは特に防犯性能が高いのでおすすめです。
正しく貼らないと期待した効果がないことや見た目が悪くなることもあるので、プロの防犯フィルム施工業者に依頼するのもおすすめといえます。
防犯フィルムから施工まで対応できる警備会社を選ぶと失敗がありません。
公式サイトはこちら ホームセキュリティはセコム
2.防犯ガラスにする
防犯ガラスはガラスとガラスの間に樹脂などでできた中間膜(厚さは0.76mm以上)を挟み込んだガラスのことです。
中間膜があることで穴を開けにくく、壊そうとすると大きな打撃音で侵入を諦めさせることが期待できます。
防犯ガラスも防犯性能試験に合格した、建物部品にのみに貼られるCPマークが付いている商品を選ぶと安心です。
防犯ガラスの価格は中間膜の厚みや素材、大きさによって異なります。
より破れにくいものであるほど値段も高くなっていきます。
業者によっても大きく変わりますので見積もりを取り比較するとよいでしょう。
防犯フィルム同様に防犯ガラスの施工まで対応できる警備会社も失敗がありません。
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3.二重窓を取り付ける
二重窓とは窓の室内側にもう一つ取り付けた窓のことです。
表のガラスを割っても裏のガラスも破らないとといけないので、時間もかかるだけではなく見た目から空き巣や不審者に面倒と思わせることができます。
防犯効果だけではなく、断熱効果や防音効果も期待できます。
取り付けの費用が気になるところですが、国の補助(参考:国土交通省、先進的窓リノベ事業事務局 など)があることで少しハードルがさがるでしょう。
国とは別に自治体でも補助金がでることもあります。お近くの自治体にお問い合わせしてみることもおすすめです。
4.雨戸やシャッター、面格子の取り付け
雨戸やシャッターは簡単に開けることができません。
見た目による犯罪抑止効果もあります。寝るときや長期不在のときに使用するとよいでしょう。
しかし不審者に「留守です」と予測させることにもなるので、これだけで防犯対策とするのはやや力不足といえます。
面格子も見た目の犯罪抑止効果があります。
トイレやお風呂など換気が必要な小さな窓への設置が有効です。
CPマーク認定の面格子を選ぶとより安心といえます。
5.クレセント錠を防犯性の高いものに交換する
クレセント錠は破る手口があることで防犯効果は低くなっています。
クレセント錠の防犯性能を高めたものがあり、交換することで窓開放させにくくできます。
ダイヤル錠付きクレセントはダイヤルを暗証番号とおりに合わせないと取っ手が回りません。
ガラスを破られてクレセント錠に手が届いてもレバーを回せず窓を開けられないので侵入されるリスクが非常に低くなります。
女性でもドライバー1つで簡単に交換できるものもありおすすめといえます。
6.補助錠を付ける
窓に補助錠を取り付けることも窓の防犯対策に有効です。
2重のロックで窓が開放しづらく、侵入により多くの時間をかけさせることができます。
補助錠の見た目が犯罪抑止になるものもあります。
基本的に窓の上部に設置することで防犯効果が上がります。
窓の上部は立ち上がって工作する必要があることで人目につきやすく、力も入れにくいからです。
7.窓用防犯ブザーの取り付け
犯人の嫌がる音で侵入を諦めさせることができます。
防犯ブザーには窓が開いたことを感知して警告音を出すものから振動を感知して警告音を出すものもあります。
まとめ
窓の防犯対策を説明してきました。
空き巣や不審者に窓の開放が面倒だと思わせることが重要です。
市販の防犯グッズでかんたんにできる対策から施工が必要なハードルの高い対策まであります。
すべて実践できなくてもいくつかを組み合わせることで防犯としての効果が期待できるでしょう。
できることから窓の防犯対策をはじめることがおすすめといえます。
ただし紹介してきた対策を利用しても、窓が開けれないわけではありません。
あくまでも時間をかけさせて侵入を諦めさせることが目的です。
より確実な防犯対策をしたい、近所の治安が不安な場合は警備会社のホームセキュリティがよいでしょう。
防犯性の高いセキュリティ機器を取り付けてくれますし、何か異常があった場合には十分な訓練を受けた警備員がすぐに駆けつけてくれるので安心です。
ホームセキュリティサービスを提供している企業は複数あり、プランも金額もさまざまです。
一度資料請求して比較検討してみてはいかがでしょうか。
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